bookshelf PQRST
子供部屋の古びた本棚には、新旧さまざまな本が並んでいます。
年齢・性別・趣味などによってその選びかたは異なりますが
読書は「旅」のようなもの。
同じ場所に何度も訪れたり、途中で引き返したり、まだ目的地はありません。
読書三昧覚え書きの一部を記します。



BOYSROOM
HOME


しずくのぼうけん

マリア・テル・リコフスカ(作) ボフダン・ブテンコ(絵) うちだりさこ(訳)

切り絵のようなシンプルなしずく、古さを全く感じないデザイナーの作品のような絵本。
日本語の文章も手描きの文字でカワイイ。
自然科学に興味を持つきっかけになりそうな水滴のお話。
ポーランドの絵本でした。2002






ピッケとポッケのおとなりさん

とりごえまり

やや内向的な姉と社交的な弟。
ウチの息子たちと同じ性格設定、知ってか知らずか息子たちも楽しんで読みました。
イラストっぽいイマ風な絵も可愛い。2006.2








ポケットのないカンガルー

H.A.レイ(え) エミイ・ペイン(さく) にしうち・ミナミ(訳)

人まねこざるでおなじみのH.A.レイの絵が愉快。
コミカルな表情に、子供たちもすぐ「おさるのジュージと同じ!」。
彼の話(絵)では、動物と人間がなんの違和感もなく並列で描かれています。
懐かしい雰囲気、でも古臭さを感じさせません。2006.7






ライオンのしごと

竹田津実(作) あべ弘志(絵)

表紙を見て、「あらしのよるに」みたいな本だと思って借りたのですが
絵はともかく、内容はとても深く大人も考えさせられるものでした。
単なる食物連鎖というだけでなく、生き物の存在の意義のようなものを教えてくれます。
買って読みたい、子供が大きくなったらまた読ませたいと思いました。2006.1






サザンちゃんのおともだち

かこさとし(作・絵)

だるまちゃんシリーズと同じで、垣根のない自由な世界。
ありえない話なのについ引き込まれてしまいます。
子供たちはかこさとしの世界が大好きで繰り返し読んでいますが、飽きません。
それにこの人の水彩画には、不思議な魅力があるみたい。2005.9






白雪姫

高津美保子(作)山本容子(絵)

お話は有名なアノ白雪姫ですが、絵が全く違います。
あまりにもディズニーのアニメが有名すぎて
子供たちたち(特にプリンセス好きな女の子たち!)には受け入れ難いかも。
我が家は男の子なのでこだわりなく楽しめましたけれど。2005.10






せかいいっしゅうおばけツアー

星川遥(作) 長野ヒデ子(絵)

長野ヒデ子さんらしい色えんぴつぎっしりの世界。
日記風だったり、キャプション風だったりで
読み聞かせするのはちょっとむずかしそう。
kzが読んだのですが、子供達は大喜び。
でも最後までたどりつくのに結構時間がかかってましたね。2005.11





そうべえごくらくへいく

たじまゆきひこ(作)

以前同じシリーズの「じごくのそうべえ」を読んで大笑い。前回同様このお話も楽しめました。
「ふんにょうじごく」にみんなで落ちるところなどは特に大喜び。
小さい男の子はちょっと下品な表現やウンチやオシッコネタが大好きらしい…。2005.11







しろくまのペーター

にしかわおさむ(文・絵)

leeに指摘されたのですが、
「ひとまねこざる」や「タンタン」などの絵本の絵に雰囲気がそっくり。
お話も、しろくまの少年が南国に行って…、という愉快なストーリー。2005.11







3びきのくま

古藤ゆず(文) スドウピウ(絵)

有名なロシア民話。
本当は凶暴な熊も絵本の世界では可愛い存在。
熊の家族の素朴な日常がうらやましく思えます。
絵はイマドキ、お洒落なイラスト。2005.11






せんたくかあちゃん

さとうわきこ(作・絵)

「ばばばあちゃん」シリーズ同様、主人公の「かあちゃん」が超パワフル。
誰も彼女のパワーにはかなわない!
こんな肝っ玉かあさんに私もなりたい!
元気が足りないママと子供にぜひおすすめします。2006.2







すもうにかったびんぼうがみ

松谷みよ子(再話) 斎藤真成(画)

貧乏神を大切にまつりあげ、とうとう福の神にしてしまった夫婦。
民話ベースのお話と、なんともいえずいい雰囲気の絵。
楽しい夢が見られそうで、子供たちも喜んでながめていました。
2006.2







スプーンおばさんちいさくなる

アルフ・ブリョイセン(文) ビョーン・ベルイ(絵) おおつかゆうぞう(訳)

私も子供の頃読みましたが、おばさんがなんだかとってもいじわるそうに思えて
長谷川町子の「いじわるばあさん」と、混同していました。
今日、読み直して、似ても似つかぬストーリーだったのに驚き!(当たり前)
口が悪くておおらかなおばさん、こんな人になりたい。2006.7






さびしがりやのクニット

トーベ・ヤンソン(文)(絵) 渡部翠(訳)

ムーミン絵本と書いてあるのに、ムーミンは出てきません。
人間か、妖精、動物…正体のわからない不思議な登場者がいっぱい。
テレビアニメとは全然違うちょっとサイケディリックなおはなし。
この不思議な雰囲気は好き嫌いが分かれるところかも。2006.7






それからどうなるの?

トーベ・ヤンソン(文)(絵) 渡部翠(訳)

このお話はムーミンとミー、そしてミムラのお話。
次々とおこるトラブル、それを表現するために絵本のあちこちにしかけが。
日本では1991年に出版、でもフィンランドで出版されたのは1953年。
半世紀前とは感じられないオリジナリティ!2006.7






たすけて!クマとうさん

デビ・グリオリ(さく) 山口文生(訳)

嵐で家を失った森の小さな仲間を救助に向かうクマのおとうさん。
おおらかで頼りがいがある姿は理想のおとうさん像そのもの。
蜂のように小さな仲間にも差別なく親切で、おかあさんクマも同様に優しい。
こういうお話は小さい子にも安心して楽しめます。2005.12






ちっぽけマリウス

クリステル・デスモワノー(さく) 工藤直子(やく)

こぶたのマリウスは小さくて弱くて仲間はずれにされていますが
豊かな想像力でみんなの人気者になるお話。
絵もかわいくていいのですが、農場の可愛く楽しいこぶたたちを見ると
(もちろんこの作品には関係ありませんが)最後に彼等を待つ運命に心がとても痛みます。2006.1






タンタンソビエトへ

エルジェ(作) 川口恵子(訳)

タンタンシリーズ最初の作品で、白黒の絵でかなりザックリした仕上がり。
エルジェは長年この1册を再版しませんでした。
ソビエトという国について偏見に満ちた表現をしてしまったという
反省かららしいのですが、今こうして読めることはラッキー。
ただ問題は「ソビエト」について子供に説明すること!難しい!2006.1






つえつきばあさん

スズキコージ(作・絵) 

スズキコージはページをめくる前からちょっとコワイ。
文字もデザインされていてコワイ。
でも我が家の子供たちはスズキコージが大好き。
苦手な子も多いかもしれません。2005.9